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天文・鉱物・その他。調べたことや自分用のメモなどを書きます。

古い三脚を買って改修した話 / Manfrotto #055

拡大撮影や天体撮影のため、ベローズや天体望遠鏡を搭載する用途で三脚を選びました。元々使っていた三脚は安価なグレードの割に頑丈だけど使い勝手が今一歩なので、今回はより頑丈で使いやすい物にします。ついでに三脚について知らないことが多かったので、色々と調べました。

 

☑中古でええんちゃう

 電子機器や光学機器とは違うので三脚は中古でもなんとかなるだろうという雑な考えからスタート。傷や汚れの分だけ安くなるならそれでいいし、古いモデルでも使えるなら気にしない。

 

☑耐荷重を考える

 三脚の耐荷重はメーカーごとに基準があるだけで、自分にとって適しているかを判断するのは難しい。例えば何キロの物体を載せて形状と質量分布はこれこれで、焦点距離が何mmのレンズで仰角何度にある点光源を狙った場合、何分角のブレが生じるかなどが示されているわけではなく、勿論、これ以上乗せたら壊れる限界のラインというものでもない。

 

☑パイプ径で選ぼう

 三脚の構造はだいたい同じなのでパイプ径を参考にすれば異なるメーカー間でも比較の参考にできる。同じパイプ径なら、段数が少なく足が短いほうが強い。同じ段数・足の長さなら、パイプ径が太いほうが強い。

今回は自分がもっている三脚と段数・長さは同等のものにしたかったので、パイプがより太いものを探しました。

 

☑アルミかカーボンか

性能だけで言えばカーボンが優れていて、アルミの上位互換と考えていい。あとは値段の問題。予算がないので今回はアルミを選択。

ちなみにカーボンは新しい素材のため、古いモデルを視野に入れるとアルミの選択肢が多くなる。

 

☑Manfrottoの#055を購入

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上は元々使用してるSLIK ABLE300FX 下がManfrott#055

中古市場に多く出回っており、雲台なしなら5,000円程度で買える。数が多く出ているのでコンディションを選べる。パイプ径も今より太い(27mm→29.5mm)。足の長さにいくらかバリエーションがあるので、寸法に注意。また何度かモデルチェンジをしており、現行モデルと中古ではルックスが大きく違うことがある。

 

以下ちょっとした改修などの記録。

 

謎の穴の有効利用

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用途不明の3/8規格のネジ穴がある。せっかくなので水平器を作って取り付けてみた。材料は普通の丸型気泡管と1/4-3/8インチ規格のアダプターネジ。これを接着するだけ。

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アダプターの穴にエポキシパテを詰め、パテの接着力で気泡管に固定。そのあとネジのテーパー部分を覆うようにUVレジンでコート。これが気泡管裏面の溝にも流れこむようにした。耐久性の評価はしばらく試してみてから。 

 

 

レッグウォーマーをつけよう

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ちょっと良い三脚に付いていたりするレッグウォーマーにあこがれがあるので後付けしてみた。後付け用の製品もあるけど最初から装着されているモデルのような繋ぎ目のないスタイルが好ましいので、市販の管状のスポンジを取り付けた。

 

↓やりかたはこちらを参考に↓

今回はSGB-330という型番のスポンジを選択。取り付け時にゴルフクラブのグリップ交換に使うスプレーを用いる人もいるようだけど、試しに力づくでやってみたら入ったのでOK。内側に両面テープを貼ったのでズレ防止もできた。

 

#055に装着するには脚のレバー部分を取り外す。 

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このナットを外す。8mmのボックスレンチが必要

三本すべての脚に装着すると太くなり過ぎるかなと思い、ブランドロゴのシールがある脚を避けて二本だけにした。実際に取り付けてみると、このスポンジがあるだけで持ちやすさがかなり良くなった様に思う。傷が多かった脚の一段目の大部分を覆い隠してくれるので、ボロ隠しとしても有効。

 

以上のように幾らかの改修を加えて、古いながらも使いやすい三脚になりました。