月で新しいレンズの試し撮りをしました。
こういうレンズです↓
LUMIX G VARIO 14-140mm|交換レンズ|デジタルカメラ(交換レンズ)|Panasonic
AWB/プログラムオート/手持ち撮影/トリミングなし
14mm(換算28mm)
25mm(換算50mm)
35mm(換算70mm)
50mm(換算100mm)
70mm(換算140mm)
100mm(換算200mm)
140mm(換算280mm)
140mm等倍切り出し
月で新しいレンズの試し撮りをしました。
こういうレンズです↓
LUMIX G VARIO 14-140mm|交換レンズ|デジタルカメラ(交換レンズ)|Panasonic
AWB/プログラムオート/手持ち撮影/トリミングなし
14mm(換算28mm)
25mm(換算50mm)
35mm(換算70mm)
50mm(換算100mm)
70mm(換算140mm)
100mm(換算200mm)
140mm(換算280mm)
140mm等倍切り出し
天体観測のとき、暗闇に順応した眼でなければ十分に星を見ることはできません。暗順応した眼だと、見える星の数が違います。暗順応には時間が必要ですが、明順応は比較的早いため、なるべく不要な明かりを目に入れないことが重要です。どうしても手元を照らしたいときには赤色のライトを使います。赤系の光は目が眩みにくいためです。入門者向けの本で懐中電灯に赤いセロファンをかぶせる方法などが紹介されていますが、あまり格好良くないので元から赤いライトが欲しいところです*1。
既成品もありますが、白色光と比べて種類が少ないため、100円ショップで買った普通のLEDライトを赤色光に改造します。やることは白色LEDを赤色LEDに取り替えるだけです。
今回選んだのはよくある砲弾型のLEDを使用するタイプ。交換が簡単で、換えのLEDも安く手に入るためです。使用する電池や筐体の材質形状は何を選んでも大丈夫なので、お好みで。
ブラックとシルバーの2種類ありましたが、ブラックはリフレクター部分も黒いため、明るくなり過ぎず良いかもと判断しました*2。
頭の部分を外した状態でLEDの先端を押すと内側からLEDのユニットが出てきました。固定されておらず、単にハマっていただけでした。
ユニットと言っても部品は三点。LEDと樹脂製の土台と金属のリングのみ。まずはこの金属のリングを外します。これもハマっているだけなので、頑張って外します。
おそらく汎用のワッシャーだと思います*3。これがLEDの片方の足を抑え、リング全体でライト本体(電池側)の金属面を受けることで導通します。LEDを土台に固定しつつ、接点の役目もあるようです。
樹脂の土台からLEDを外します。LEDの足の折り曲げられた部分を真っ直ぐにすれば引き抜けます。
換えの赤色LEDを用意し、もとの白色LEDの足と同じ長さに切り揃えます。LEDには極性があるので注意が必要です。長いほうが電池のマイナス極につながります。
あとは元きた道を組み立てて、出来上がり。
仄暗く、それなりに広い範囲を照射でき、手元の星図の確認には十分な程度の適度な明るさです。
まずは写真から。
口径や倍率などの基本的な光学スペックに大きな違いはない。
わずかな口径の差以上に、両者のサイズには差を感じる。
全体の厚みに大差はないが、鏡筒の細い部分と太い部分の比が異なり、量感には大きな開きがある。
接眼レンズの大きさも違いのあるポイント。SG2.1×42は大きな接眼レンズのため、眼鏡を着用した状態でもある程度の視野が確保できる。まつ毛が触れて汚れても掃除がしやすい。
立ち位置がかぶる両者ですが、キャラクターは異なります。
安く小さく軽いのがWideBino28。SG2.1×42は高価で重たい反面、質感に優ります。
光学性能では、WideBino28は視野全体がよく見えます。SG2.1×42は周辺の像の歪みや崩れが顕著です。ただし中心はシャープ。
またWideBino28は視度補正のレンジが広く、眼鏡なしでもピントが合います。
SG2.1×42は近視の補正があまり効かず、矯正が必要です。SG2.1×42は接眼レンズが大きく、眼鏡を着用してもWideBino28より視野が確保できますが、本来の視野より狭くなります。
取り回しが良いのはWideBino28です。より軽く、ストラップホールが両サイドにあり、横向きでぶら下がります。SG2.1×42は片方のみのため、縦向きにぶら下がります。
総合的に後発のWideBino28は強く、SG2.1×42や旧型WideBino28の弱点を潰しています。SG2.1×42の長所は眼鏡をかけたまま覗いても楽しめるという点に尽きると思います。肉眼(矯正)と双眼鏡の視野を頻繁に切り替えるような使い方の場合、眼鏡を外す手間の省けるSG2.1×42は有利でしょう。
国立天文台の展示を観ていて気になったものがこちら。
以前の記事ですこしだけ触れた太陽系儀と似ていますが、ここでは「天象儀」*1という表現で紹介されていました。ネットで天象儀を検索すると、プラネタリウムの別名というふうに紹介されていますが、国立天文台的にはこれが天象儀ということだそうです*2。
「天象」という言葉も検索してみると、言葉の意味を明確に意識した情報は少なく、どちらかというと創作の素材に使われるかっこいい単語という側面が目立ちます。一般的な天文学/天文現象との関わりで使用されているのは国立天文台暦計算室の天象のページです。そういえば私が天象という単語を知ったのはこのページからなのでした。
また、天球儀という言葉で表現される工作物もまた、この天象儀と同様の形態をしている物があります。天球儀の画像検索の結果を見てみます。
いくつものリングを組み合わせた天象儀タイプもあれば、地球儀と同じ姿で天球上の恒星や経緯線が描かれたものもあります。前者のものを特にアーミラリ天球儀と言うこともあるようです。
東洋では、渾儀と呼ばれる同様の形態を持ったものが中国で発明され、日本にもレプリカが建造されています*3。天体の動きを説明する模型というよりもずっと大型で、目盛り付きのリングを実際の星に合わせて回転させ天体の位置を観測できる赤道儀としての機能を果たすものだそうです*4。
他にも渾天儀、渾象儀、アストロラーベなどの類似表現があるようです。なんだか混乱してきました。現代において実用品ではない以上、科学史/産業史の文脈以外では厳密に整理する必要がないのでしょうが、ともかく天象儀スタイルのメカにはいろいろな呼び方があるようです。
個人的には響きのかっこよさで「天象儀」と「アーミラリ天球儀」による決勝戦をしたいです。かっこよさだけで択ぶなら甲乙つけがたいですが、短くて使いやすいという点で天象儀という表現を使いたいなと思います。日本語の中で使うなら、やはり五七五のリズムに収まる規格の言葉が好きです。
天体写真のスタックや画像処理に使うLynkeosというソフトについて書きます。
Mac用(10.6以降)です。 公式はこちらへ→ Lynkeos home page
まずは使用法を解説した動画。Lynkeosのチュートリアル動画はなぜか無音のものばかりですが、シンプルなソフトなので「見て盗め」式で事足りてしまうのでしょう。とはいえ日本語で書かれた情報が少ないので、ここで簡単にまとめます。基本的な内容は公式のWikiに準拠。
基本的な作業工程は
読み込み(Lists)
↓ 撮影した画像の読み込み。連番の静止画でも動画でもよい。
フレームの位置合わせ(Align)
↓ 画像の基準になる点を指定し、各フレームに写っている天体が同じ位置に来るように調整。
品質の解析(Analyse)
↓ フレームごとの品質の判断。品質の低いフレームは除外する。
スタック(Stack)
↓ 位置を揃えて品質で選別にかけたフレームを合成して一枚の画像に。
画像処理(Deconvolution/Unsharp mask...)
↓ コントラストやシャープさの調整。
という順番です。
まず、連続して撮影した普通の写真で試します。
jpeg撮って出しの冬の大三角〜オリオン座の写真を使用します*1。三脚も使わず、柵の上に置いたカメラで連続して撮った9カットの写真です。レンズはキットレンズ(広角端)にソフトフィルターを付けたもの。僅かに日周運動の影響で星の位置がズレています。比較明合成すれば短いながらも星の軌跡のわかる写真となります。
まずはLynkeosを起動し、ファイルをそのまま読み込みます*2。ドラッグ&ドロップで放り込めば完了。
読み込んだファイルが一覧に表示されます。 ファイルをクリックして選択状態にすれば右側に画像が表示されるので、確認もできます。
Alignをクリックします。星のズレを読み取るために、サンプルとなるエリアを選択します。画像の上でドラッグをすれば赤い枠で囲えます。ここではシリウスとその右下のおおいぬ座βを選択しています。
Referenceというチェック項目は、位置合わせの基準を意味します。一つの画像にしかチェックが入れられません。このチェックが入った画像に他の画像の位置を合わせます。
Specificという項目は全ての画像に設定できます。デフォルトでは他の画像を選択しても赤い枠は動きませんので、星の動きが大きい場合は枠から外れてしまいます。Specificのチェックが入っていると各画像に対して赤い枠の位置を設定できます。Optionキーを押しながら赤い枠をドラッグすると、自動的にSpecificになります。
この例では使用する画像の枚数が少ないのでAnalyseは飛ばしてStackに移ります。右の窓で最終的な画像のサイズを赤い枠で決めてStackをクリックすると、あとは処理が終わるのを待つだけです。
Double sizeというチェックを入れると、スタック時にピクセルを水増ししてくれるようです。どこまで有効なのかは不明。DeconvolutionやUnsharp maskで画像処理もできますが、ここでは割愛します。最後にSave imageで画像を保存します(形式はtiff)。
処理前のReferenceの画像と処理後の画像のミンタカ周辺を拡大してみた画像です。
左が処理前、右が処理後
画像のノイズがきれいになっているのがわかります。
汎用の画像ソフトでコントラストや色の調整を行えば下の写真のようになります。
今度は惑星の画像を作成します。星野写真なら通常の画像ソフトでも処理可能ですが、ここからはLynkeosの面目躍如です。
天体望遠鏡で拡大撮影*3した木星の動画です。合成焦点距離はおよそ9500mm*4。
読み込みかたは静止画のとき同じです。何も考えずドラッグ&ドロップで放り込みます。
Alignでは木星を囲って処理をします。
次はAnalyse。位置の揃った木星をふたたび囲み、Analyse開始します。
画像のリストのいちばん右の列の"Quality"という項目に、自動的に数字が並びます。これが解析された各コマの品質です。
Autoselectのスライダーではコマの選別のしきい値を設定します。ここで定めた数字未満のコマは自動でチェックから外れ、スタックの対象になりません。もちろん、手動でコレはないだろというコマを除外することもできます。
Stackを行います。出来上がった画像は明るくなりましたが、ぼんやりしています。
次に画像処理に入ります。
gammaやRadius、Gainを操作して画像を調整します。徐々に木星の縞や大赤斑が認められる程度に浮き上がってきました。他にも調整する項目はありますが、やり過ぎると動作が不安定になりやすいため程々にします。
完成した木星の画像です。
処理をかけ過ぎると画像処理臭さが出てしまうため、バランスが難しいです。今回の目的は大赤斑を確認すること、木星が極方向よりも赤道方向に直径が大きいことを確認する点にありますので、多少の臭みには目を瞑ります。
撮影に使用した望遠鏡は6cm屈折のf=800mmという小さなもの、空は肉眼で3等星が見えれば御の字といういまいちな環境ですが、ささやかな遊びを拡張する程度には楽しめるようです。