SG2.1×42とWideBino28のこと
まずは写真から。
口径や倍率などの基本的な光学スペックに大きな違いはない。
わずかな口径の差以上に、両者のサイズには差を感じる。
全体の厚みに大差はないが、鏡筒の細い部分と太い部分の比が異なり、量感には大きな開きがある。
接眼レンズの大きさも違いのあるポイント。SG2.1×42は大きな接眼レンズのため、眼鏡を着用した状態でもある程度の視野が確保できる。まつ毛が触れて汚れても掃除がしやすい。
総評
立ち位置がかぶる両者ですが、キャラクターは異なります。
安く小さく軽いのがWideBino28。SG2.1×42は高価で重たい反面、質感に優ります。
光学性能では、WideBino28は視野全体がよく見えます。SG2.1×42は周辺の像の歪みや崩れが顕著です。ただし中心はシャープ。
またWideBino28は視度補正のレンジが広く、眼鏡なしでもピントが合います。
SG2.1×42は近視の補正があまり効かず、矯正が必要です。SG2.1×42は接眼レンズが大きく、眼鏡を着用してもWideBino28より視野が確保できますが、本来の視野より狭くなります。
取り回しが良いのはWideBino28です。より軽く、ストラップホールが両サイドにあり、横向きでぶら下がります。SG2.1×42は片方のみのため、縦向きにぶら下がります。
総合的に後発のWideBino28は強く、SG2.1×42や旧型WideBino28の弱点を潰しています。SG2.1×42の長所は眼鏡をかけたまま覗いても楽しめるという点に尽きると思います。肉眼(矯正)と双眼鏡の視野を頻繁に切り替えるような使い方の場合、眼鏡を外す手間の省けるSG2.1×42は有利でしょう。